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公益財団法人 全日本空手道連盟の講師の指導による第13回目の講習会が9月24日(土)本部直轄代官山道場にて実施された。
15:00からの形(型)の稽古は、前回に引き続き松濤館流の林田至史(ちかし)先生の指導が行われた。まず基本稽古は前屈立ちから左右の逆突き、松濤館流の第一指定形である観空大の中によく見られる内受けから逆突き、後屈立ち手刀受けの稽古が行われ、林田先生からは「内受けや手刀受けの前の手は、拳・肘・肩が三角形になるようにすること。その際に脇と肘の間は拳一つ分が空けること」との注意があり、「引き手を素早く引くことで動きにメリハリをつける」との指摘があった。
実際の形講習では、前回は観空大の前半部分を重点的に行ったが、今回はその続きの中盤の部分の指導が行われ、その中でも難しい受けや手の動き、交差立ちの立ち方、卍受けの立ち方やフォームなどが細かく説明された。
次回は観空大の後半部分や全体を通した指導が行われる予定だ。
続いて16:00から横道正明先生の組手講習が行われた。最初の移動基本では刻み突き、逆突き、刻み突きからの逆突きが指導された。横道先生は「肘を締めて脇を空けずに自分の中心を守るように構えること。突きは相手に当てて押し込むのではなく素早く引く」との注意があった。「逆突きはなるべく遠い間合いから、後ろ足で床を蹴る力を使って自分の腰を送り込むこと。刻み逆突きでは、単に上段ばかり、中段ばかり狙うのではなく、最初の刻み突きで上段を牽制し、次の逆突きを中段に決めるなどの工夫が必要」との説明があった。続いて前蹴り、前蹴りから逆突き、廻し蹴りで移動基本を終えた。
小休止後は、ひもに吊るしたボールを目標にして、刻み突き、逆突き、前蹴りを繰り出す稽古が行われた。横道先生は「突くときに力に頼ってはいけません。肩に力が入っているから肘が開きます。もっとリラックスした状態から目標に向かって一直線に技を出してください」との指摘があり、「下半身をしっかり意識することが大切。歩幅が狂うと実際の相手との間合いも狂ってきます」と注意があった。
最後は二人組になって追い込みの稽古。片方が前に出ながら突きや蹴りを放ち、相手はその間合いを保ちながら下がる。横道先生は「技はモーションを付けずに出すこと。モーションが大きいと相手に技を読まれて出合い(カウンター)を取られます。モーションを付けるとすればフェイント。どんな試合でも大会でも大事なことは、いかに工夫して相手を自分の術にはめていくのかということ。稽古は一本調子でやるのではなく、必ず工夫しながらやる習慣をつけてください」との言葉でこの日の講習会は終了した。
次回の講習会は、来週10月1日(土)に行われる予定である。