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公益財団法人 全日本空手道連盟の講師の指導による第11回目の講習会が9月10日(土)本部直轄代官山道場にて実施された。
まず形の稽古は、今回から松濤館流の林田至史(ちかし)先生が講師として指導が行われた。林田先生は帝京大学在学中の2015年7月に開催された全日本学生空手道選手権大会・男子個人形の部の優勝者で、全空連のナショナルチームのメンバーとして第一線で活躍されている。
稽古は、準備運動を約10分間行った後、松濤館流の第一指定形である観空大(かんくうだい)と慈恩(じおん)のうち、動きがより複雑な観空大の指導が実施された。また形の中で使われる前蹴り、横蹴りの蹴り方や蹴り足で注意する点、腰を落とした際の後屈立ちの立ち方などが念入りに指導され、観空大は長くて複雑な動きが多いことから、この日は前半部分を集中して行った。
林田先生によると松濤館流の形は「低く腰を落とした立ち方から、スピードのある突き、蹴り、受けを行うのが特徴的で、自分もスピードと躍動感を意識した形を心掛けています」とのこと。今後について「複雑な観空大を3つに分けて、今回は前半、次回は中盤、その次は後半というように稽古していき、その次に全体を通して行い、その後に慈恩に移っていく予定です。極真の皆さんは突きも蹴りもとても力強いというのが印象的です。空手の各流派にそれぞれ長所があると思いますが、松濤館流の良い所が少しでも極真の皆さんに伝わるように、また自分も空手の勉強のつもりで取り組んでいきたいと思います」と語られた。
続いて行われた横道正明先生の組手の稽古では、まずゴムひもをジャンプして跳び、その柔らかいリズムのまま前方に突き蹴りを打ち込むメニューが行われた。参加者が動きに慣れたあとは、前方に基立ちになる人間を立たせての打ち込み。横道先生は「狙う目標があるのだから決して外さないように。自分の腰を相手にぶつけるつもりで、スピードを意識して下さい」との注意があった。その後、二人一組になり片方が基立ちになって打ち込む稽古が行われ、続いて基立ちの人間が相手の攻撃を受けて返すという実戦的な稽古が行われた。最後は前にも行われた電球が点灯したら突き蹴りを繰り出す稽古が行われ、横道先生の「どんな競技でも同じです。常に決勝戦だと思って全力を出し切る気持ちが大事です」との言葉で本日の講習会は締められた。
次回の講習会は、来週9月17日(土)、16時より組手の稽古が行われる予定である。