本部最新情報

EVENTINFO

新年、あけましておめでとうございます。
皆様方には平素より国際空手道連盟 極真会館の活動に御理解と御支援を頂き誠にありがとうございます。この場をお借りして謹んで御礼申し上げます。

2020年から続いている新型コロナウイルス感染症によるパンデミックは2023年という新年を迎えた今もなお厳しい状況が続いており、また昨年2月に始まったロシアによるウクライナへの軍事侵攻は開始から10カ月を経過しても終結の気配を見せず、長期化の様相を呈しています。また、それに伴って国際社会は再び東西冷戦時代を迎えるのではないかと危惧する声も聞かれ、より深刻化し混迷を極めています。

そのような状況下ではありますが、極真会館では少しでも健全な活動を取り戻すべく、昨年4月に前年秋から延期になっていた第53回全日本空手道選手権大会と極真祭、6月には全日本真正空手道連盟 真正会との共同開催による全日本体重別空手道選手権大会(全日本ウェイト制大会と兼ねる)を大阪にて開催し、8月には全日本型競技選手権大会とI.K.O.セミコンタクトルール全国交流大会を京都で開催しました。そして11月には、コロナ禍以降初の国際大会である国際親善空手道選手権大会と第54回全日本空手道選手権大会を極真会館の聖地とも言える東京体育館において3年振りに有観客で開催し、無事に終了することができました。
これも偏に常日頃からの皆様方の御支援と御協力の賜物であると改めて感謝申し上げます。

特に前述の第54回全日本大会は今年11月に開催される体重無差別による全世界空手道選手権大会の日本代表選抜大会として実施され、優勝した西村界人選手、鵜沢菜南選手をはじめ男女共複数の日本代表選手が選抜されました。この第13回目を迎える全世界大会は、極真会館の創始者である大山倍達総裁(1923年~1994年)の生誕100年を祝う記念大会として開催し、大山総裁が教示された『極真』というものを例年以上に示せる大会にしたいと考えています。

今年は年頭から秋の第13回全世界大会に向けて邁進していくということですが、いつも皆様に申し上げている通り、極真会館は『競技団体』ではなく、あくまでも『武道団体』であり、『武道』というのは、いかに生きるかという生き方の模索、そして生き様の構築であると言えます。

また『極真』とは、理念であり哲学です。大山総裁が掲げた『頭は低く目は高く、口を慎んで心広く、孝を原点として他を益する』という『極真』の理念に基づいた武道性、武道空手としての『極真空手』を示せる世界大会を開催するということであります。

極真会館においての競技会・大会というのは、武道団体として見たときに、それが修行の場でなければなりません。『実践なくんば証明されず、証明なくんば信用されず、信用なくんば尊敬されない』という実践主義における実戦空手であること。そして大山総裁が常々教示された『地に沿った基本、理に適った型、華麗なる組手』、『理念のある空手が極真空手である』という意味において、美しい競技、技の競い合いがなされる試合でなければならない。もちろん大会である以上は、『安全性』を確保しなければならない。またそこに『武道性』や『極真性』が発揮できる大会でなければならない。この『実戦性』、『競技性』、『安全性』、そして『武道性』を示せる大会を『修行の場』として開催していくということです。

前回の世界大会からコロナ禍を経過してちょうど3年となり、この難局をいかに乗り越えてきたか、ということが今年秋の第13回全世界大会で極真会館と、そして出場する選手に問われるものだと思っています。

皆様方もぜひ楽しみにして頂くと同時に、ぜひそういった趣旨に御賛同頂き、御支援・御協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

コロナ禍や戦争など、不安で困難な日々はまだまだ続くと思いますが、このような状況であるからこそ武道団体としての極真会館の活動の真価が問われる時ではないかと思います。またこのような時代であるからこそ、極真会館という団体も、そこに帰属する我々武道を志す個々人も、今一度、極真会館大山門下であるという自覚を念頭に置き、そこに恥じない日常を送るべきであると考えます。

そして困難な時代を過ごす我々がそれを受け入れつつも、明るく前向きに前進することによって必ずや大きく成長できるものと信じております。今年が皆様方にとって豊かで充実した一年になることを心からご祈念申し上げ、また今年は大山総裁の生誕100年を祝う4年に一度の世界大会が開催される特別な一年になりますから、我々の活動が皆様方にとって何らかの良い刺激を与え、ささやかながら世界の和合と平和に貢献できるように祈願して、私の2023年新春における挨拶に代えさせて頂きたいと思います。
今年もどうぞ宜しくお願い致します。

2023年1月1日
国際空手道連盟 極真会館
館長 松井章奎

KYOKUSHIN ONLINE「館長 松井章奎より2023年新年のご挨拶」