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2009年3月に行われた「加藤重夫先生格闘技人生50周年祝賀パーティー」にて

この度、加藤重夫先生の訃報に接し謹んで哀悼の意を表します。

加藤先生は私が13歳の時に当時の千葉北支部流山道場に入門し、指導を受けた先生です。私にとっては極真空手の最初の師匠、恩師であり、私が現在あるのは加藤先生との縁があったからこそです。

加藤先生は高校在学中に極真会館の前身である大山道場に入門し、幾多の極真のレジェンド達と共に大山倍達総裁の指導を受けて空手を学び、身長155cm、体重50kg弱という小さい体でしたが並み居る猛者を相手に頭角を現し、米軍座間キャンプやオーストラリアで指導を行い、極真空手の普及と発展に多大な貢献をされました。

また、1966年に当時の人気映画「007シリーズ」の日本を舞台にした第5作「007は二度死ぬ」に大山総裁の指名を受けて藤平昭雄(大沢昇)氏と共に撮影に参加し、後日、主演を務めた国際的スターのショーン・コネリー氏が極真会館に来館した際には貫手の板割り演武を披露してコネリー氏から称賛を浴びたという話は今でも伝説として語り継がれています。

その後、キックボクシングに転向し、藤ジムを設立して会長を務め、K-1で活躍した魔裟斗選手をはじめ多くの優秀な選手を育てるなど、極真時代に培った類まれな指導力を発揮しておられました。

2009年3月に催された加藤先生の『格闘技人生50周年祝賀パーティー』では、私も発起人の一人として出席させて頂きましたが、魔裟斗選手をはじめ現在の極真会館の加藤先生の弟子にあたる柿沼英明支部長や細野由人支部長、また孫弟子・曾孫弟子にあたる千葉北支部の指導員や関係者に囲まれ、終始笑顔を絶やさず、「これからも若くて強い選手を育てていきたい」と意気揚々に話された先生のお姿が昨日の事のように思い出されます。

逝去された事は本当に残念でなりませんが、これまでお世話なった加藤先生に感謝の気持ちとその恩義に少しでも報いるよう、我々も更に気を引き締めて団体活動に勤しんで参りたいと決意を致すところであります。
改めまして、衷心よりご冥福をお祈り申し上げます。

合掌
2022年11月24日
国際空手道連盟 極真会館
館長 松井章奎