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公益財団法人 全日本空手道連盟の講師の指導による第7回目の講習会が7月9日(土)本部直轄代官山道場にて実施された。
15時より行われた竹川達男先生の形(型)稽古は、剛柔流の準備運動を15分間行った後、以前に講習されたサンチンとセーパイを各20分間ずつ復習した。サンチンについて竹川先生から「剛柔流の基本となるのがサンチンで、正しい呼吸法や姿勢、胆力を修養することができ、それにより息の切れない持久力、打撃に耐えられる体、瞬間的な爆発力を養うことが出来ます」と説明された。サンチンの基本となる立ち方では、「丹田には上丹田(眉間の奥)、中丹田(胸の中心)、下丹田(へその下)とあり、特に上丹田と下丹田を意識することが大切。上丹田は眉間を目がけて矢が飛んでくることをイメージすると自然に目線が鋭くなりアゴを引いた状態になります。下丹田は気を集中させて腹式呼吸を意識すること」との話があった。その後、セーパイでは二人組になって部分ごとに技の分解を実践した。「空手は急所を攻撃する武術ですから、正確に威力のある技を当てていく必要があります」と竹川先生。最後は足掛けで相手を崩す稽古をもって終了した。
続いて16時より横道正明先生の組手の指導が行われ、最初の基本では今回初めて受けの動作が加わった。組手でよく使われるのが上げ受け(上段受け)、外受け、内受け、下段払いということで、この4つの受けを基本と移動基本で反復するとともに、受けから逆突きにつなげる稽古も行われた。横道先生からは「受けは相手の攻撃をよく見て当たるギリギリのところで瞬間的に半身になって受けることが大事。すぐに反撃の入り身に変われるように力を入れ過ぎて動作を止めないこと」との注意があった。その後は二人組になって一本組手や三本組手の約束組手が行われた。そして今回はスポンジ状の柔らかい棒に拳サポーターを付けた器具で片方が突いて、片方が受けて突きを返す稽古を行い、最後に体を脱力させて軽くステップを踏むためにトランポリンを用いた練習方法が紹介されてこの日の講習会は終了となった。
次回の講習会は、来週7月16日(土)15時より行われる予定である。

■講習会参加者のコメント
足立慎史(東京城東支部)
「今回が初めての参加になりますが、このような機会に恵まれ大変感謝しています。目線の説明や半身を切るときは腰を切る、また相手に腰骨をぶつけるつもりで前に出るなど、ちょっとした意識の変化で動作が意味を持ち、劇的に変わってくることを実感し、意識することの大切さを改めて認識しました。講習会で教えていただいたことを自分の道場に持ち帰って、ぜひ生徒に伝えていきたいと思います。自分たち指導する立場の者にとって、空手に対する視野も広がりますし、非常に勉強になることの多い講習会だと思います」

生駒有里(東京城西支部)
「今回で6回目の参加になりますが、もともとは全空連の形の試合を見て、あのスピードを身に付けたいと思ったのがきっかけでした。体の使い方が普段の稽古と違って脱力のやり方が難しかったり、突きの打ち方も違うので最初は腕の筋が痛くなったりしましたが、少しずつ慣れてきて以前よりスピードが出てきたような気がします。8月の極真祭で型競技に出場するので、この講習会で学んだことを少しでも発揮していきたいと思っています」