昇段レポート


「無理はしないが挑戦はやめない」
上原秀雄/参段/大分支部

 今回、昇段審査を受審するに当たり、「支部の誇りと自信を持って頑張って来い。健闘を祈る」と言って送り出してくれた三村師範、また、これまでお世話になった先輩方、共に修行してきた仲間・後輩、さらに極真空手への取り組みを支えてくれた家族にまずは感謝の気持ちを示したいと思います。ありがとうございました。
 今回の昇段審査受審に際しては、この日を無事に迎えることができたことに感謝するとともに、「現在の実力をすべて出し切った上で、昇段の可否は館長をはじめとする師範方が決めてくだされば良い」という心境で落ち着いて受審することができました。
 審査中に松井館長が、「普段からよく考えて稽古をすることで、いざという時、考えなくても体は動く」ということを仰られていましたが、今回の審査において、あまり頭で考えなくても体が勝手に動いているということを実感できました。これは、まだまだ未熟な段階ではありますが、私の体の中に幼き頃から続けてきた空手の動きが埋め込まれているということであり、審査中ふと嬉しく思いました。
 小学生の時に他流派の空手を始め、その後極真に入門し現在に至ります。空手は私の生活の一部であり、現在の私を作り上げてきてくれたものです。
 10代、20代の頃は大山総裁の著書を熟読し、如何にして強くなるかということだけを考え、質的にも量的にもかなり無茶な稽古をしてきました。このような時期というのは、長い空手道人生において必要不可欠なものであると考えます。
 しかし、総裁が晩年に書かれた本をよく読んでみると、「年齢相応の稽古をし、空手をしたがために健康を損なうというようなことがあってはいけない」といったことが書かれています。さすがは生涯現役を貫いた実践家・武道家であり、弟子たちへの愛情が感じられます。
 幼少期の教育としての空手、青年期の競技としての空手、壮年期の武術・武道としての空手。それぞれのライフステージに応じた空手道があります。
私もこれからの長い空手道人生、社会人空手家として、無理はせずとも自らの可能性に対する挑戦はやめず、日々研鑽に努めたいと思います。
 また、指導者として、極真空手の技術と精神・理念を伝える中で、社会で通用する多くの有用な人材を育て、極真空手の究極の目的である「世界平和」に少しでも貢献できるように頑張りたいと思います。押忍。

◎極真会館大分支部