第39回全日本ウェイト制大会レポート
2024年6月30日
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2024オープントーナメント第39回全日本ウェイト制空手道選手権大会
2024年6月29日(土)30日(日)/エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)
主催/国際空手道連盟 極真会館
6月29日(土)30(日)、大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)にて「2024オープントーナメント第39回全日本ウェイト制空手道選手権大会」が開催された。
今大会は大山倍達総裁没後30年と国際空手道連盟極真会館創立60周年の節目の年に行われる記念大会であり、来年予定される「第7回全世界ウェイト制空手道選手権大会」の日本代表選手選考大会として実施され、世界ウェイト制大会の体重区分に則って男子5階級、女子3階級で争われ、初日に各階級のベスト8までを選出し、2日目はベスト4を決める準々決勝から開会式、準決勝、3位決定戦、決勝戦の各試合が行われた。
■男子軽軽量級(-60kg)
決勝戦は反町洸太vs.辻隆行という昨年と同じ顔合わせとなり、反町が試合終盤に左上段前蹴りを決めて技有り優勢勝ちで2連覇を達成。この階級では辻が準々決勝と準決勝で2試合連続中段突きで一本勝ちするなど抜きん出た強さを見せた他、辻以外、優勝・反町、3位・藤田珀斗、4位・加藤竜成の入賞者3名が高校生と、若い世代の台頭が顕著に表れる結果になった。
■男子軽量級(-70kg)
昨年優勝者の小林健人と2018年中量級優勝者の樋口知春が決勝で対戦。初めて軽量級に出場した樋口は安定した強さを見せて、延長戦で小林に判定勝ち。6年ぶりに全日本ウェイト制大会で優勝を遂げた。また、一昨年3位の坂田龍星は昨年準優勝のアルテメフ・アスカーを準々決勝で破り4位。昨年3位の金子雄大は今年も準決勝で小林と対戦するも一歩及ばず、再び3位に入賞となった。
■男子中量級(-80kg)
トーナメントの四隅に配された優勝候補の4名が順当にベスト4に勝ち上がり、まず昨年4位の谷川蒼哉は準決勝で一昨年優勝した大秦稜司と対戦し、終盤に大秦の減点の反則もあり優勢勝ち。昨年優勝者の飯塚翼は今年のロシアンカップ中量級優勝者ポリアコフ・イリアを準決勝で退け、決勝では谷川を下して一昨年軽量級優勝、昨年中量級優勝に続く大会3連覇を飾った。
■男子軽重量級(-90kg)
昨年は外国人同士で決勝戦が行われたこの階級で、優勝候補筆頭に挙げられていた昨年第13回世界大会8位のフェドシーフ・アレクセイを準々決勝で大秦零司が撃破。第13回世界大会ベスト16の強豪グリンスキー・ヴラディスラフも山上大輝に右上段前蹴りで技有りを取られて準々決勝で姿を消し、決勝は海外強豪を破った山上と大秦で争われ、延長の末に山上が判定勝ちで初優勝した。3位は昨年に続いて盤石な強さを見せた徳田寛大、4位には18歳の大型新人・木山獅勇が入賞した。
■男子重量級(+90kg)
昨年の世界大会で無念の5回戦敗退を喫した荒田昇毅の再起戦に注目が集まったこの階級で、荒田は初戦を合わせ一本勝ち、準決勝でもロシアンカップ重量級準優勝のユラソフ・エフゲニーを判定で退け、決勝に進出。反対側のブロックでは第13回世界大会7位のエキモフ・マクシムが準決勝で西村大河から後ろ廻し蹴りで技有りを奪って勝ち上がり、迎えた決勝戦は、荒田がベテランらしい試合運びを見せて判定勝ち。荒田は2010年・2012年に続き全日本ウェイト制大会3度目の優勝となった。
■女子軽量級(-55kg)
一昨年+50kg級準優勝者で今大会が2年ぶりの復帰戦になる八幡華菜が、準決勝で昨年優勝者の森岡優海を下して決勝進出。一方、昨年4位の鈴木千凌は準々決勝で昨年-50kg級優勝の所羽奈、準決勝で昨年準優勝のアルテメワ・ナタリアを破り決勝へ。決勝ではフィジカルで優る八幡が鈴木を寄せ付けずに初優勝。2連覇が期待された森岡は昨年決勝で対戦したアルテメワに3位決定戦で敗れ4位だった。
■女子中量級(-65kg)
準決勝では河合風香vs.藤本美桜という4月の国際親善大会一般の部(防具付)決勝戦の再戦が準決勝で実現。今回も接戦となったが河合が僅差の判定勝ちで再び藤本に競り勝った。反対側のブロックは昨年世界大会にも出場した小城みなみが勝ち上がり、決勝では河合から電光石火の右上段前蹴りを2度決めて合わせ一本勝ちで優勝、世界大会日本代表の実力を示した。
■女子重量級(+65g級)
昨年の世界大会に出場した知念琉花と宮本神が本命と見られたこの階級だったが、ベテランの田崎佑麻の奮闘が光り、準々決勝で知念、準決勝でも全関東重量級優勝の今井佑奈を下して決勝に進出。宮本は準決勝で日本代表リザーブの岡田冴月を破って決勝に勝ち上がり、田崎との決勝戦では本戦は互角の展開ながら、延長で宮本の打撃とサイドへの動きが徐々に功を奏して判定勝ち、初優勝を手にした。
第7回世界ウェイト制大会日本代表選手は今大会の成績や過去の実績を踏まえ、秋に行われる第56回全日本大会(無差別)での結果や試合内容を考慮して最終決定される。
■男子軽軽量級 (Men’s Feather Weight -60kg)
優勝/反町洸太(東京城北支部)
1st Place/SORIMACHI KOTA (I.K.O.JAPAN)
準優勝/辻 隆行(真正会)
2nd Place/TSUJI TAKAYUKI (SHINSEIKAI JAPAN)
3位/藤田珀斗(東京城北支部)
3rd Place/FUJITA HAKUTO (I.K.O.JAPAN)
4位/加藤竜成(神奈川横浜東支部)
4th Place/KATO RYOSEI(I.K.O.JAPAN)
■男子軽量級 (Men’s Light Weight -70kg)
優勝/樋口知春(総本部道場)
1st Place/HIGUCHI CHIHARU (I.K.O.JAPAN)
準優勝/小林健人 (東京城北支部)
2nd Place/KOBAYASHI KENTO (I.K.O.JAPAN)
3位/金子雄大(東京城西支部)
3rd Place/KANEKO YUDAI (I.K.O.JAPAN)
4位/坂田龍星(真正会)
4th Place/SAKATA RYUSEI (SHINSEIKAI JAPAN)
■男子中量級 (Men’s Middle Weight -80kg)
優勝/飯塚 翼(東京城北支部)
1st Place/IIZUKA TSUBASA (I.K.O.JAPAN)
準優勝/谷川蒼哉(総本部道場)
2nd Place/TANIGAWA SOYA (I.K.O.JAPAN)
3位/ポリアコフ・イリア(I.K.O.RUSSIA)
3rd Place/POLIAKOV ILIA (I.K.O.RUSSIA)
4位/大秦稜司(京都支部)
4th Place/OHATA RYOJI (I.K.O.JAPAN)
■男子軽重量級 (Men’s Heavy Weight -90kg)
優勝/山上大輝(東京城北支部)
1st Place/YAMAGAMI DAIKI (I.K.O.JAPAN)
準優勝/大秦零司(京都支部)
2nd Place/OHATA REIJI (I.K.O.JAPAN)
3位/徳田寛大(大阪南支部)
3rd Place/TOKUDA KANTA (I.K.O.JAPAN)
4位/木山獅勇(愛知名古屋支部)
4th Place/KIYAMA SHIYU (I.K.O.JAPAN)
■男子重量級 (Men’s Super Heavy Weight +90kg)
優勝/荒田昇毅(千葉海浜支部)
1st Place/ARATA SHOKI(I.K.O.JAPAN)
準優勝/エキモフ・マキシム(I.K.O.RUSSIA)
2nd Place/EKIMOV MAKSIM (I.K.O.RUSSIA)
3位/西村大河(東京城北支部)
3rd Place/NISHIMURA TAIGA (I.K.O.JAPAN)
4位/ユラソフ・エフゲニー(I.K.O.RUSSIA)
4th Place/IURASOV EVGENII (I.K.O.RUSSIA)
■女子軽量級(Women’s Light Weight -55kg)
優勝/八幡華菜(東京城西支部)
1st Place/YAHATA KANA (I.K.O.JAPAN)
準優勝/鈴木千凌(東京城南池上支部)
2nd Place/SUZUKI CHISHINO (I.K.O.JAPAN)
3位/アルテメワ・ナタリア(I.K.O.RUSSIA)
3rd Place/ARTEMEVA NATALIA (I.K.O.RUSSIA)
4位/森岡優海(東京城西国分寺支部)
4th Place/MORIOKA YUMI (I.K.O.JAPAN)
■女子中量級(Women’s Middle Weight -65kg)
優勝/小城みなみ(千葉北支部)
1st Place/KOJYO MINAMI (I.K.O.JAPAN)
準優勝/河合風香(広島支部)
2nd Place/KAWAI FUKA (I,K,O,JAPAN)
3位/徳田茄麗(大阪なみはや支部)
3rd Place/TOKUDA KAREN (I.K.O.JAPAN)
4位/藤本美桜(総本部岩手道場)
4th Place/FUJIMOTO MIO (I.K.O.JAPAN)
■女子重量級(Women’s Heavy Weight +65kg)
優勝/宮本 神(本部直轄浅草道場)
1st Place/MIYAMOTO JIN (I.K.O.JAPAN)
準優勝/田崎佑麻(広島支部)
2nd Place/TASAKI YUMA (I.K.O.JAPAN)
3位/岡田冴月(東京城西世田谷東支部)
3rd Place/OKADA SATSUKI (I.K.O.RUSSIA)
4位/今井佑奈(東京城西世田谷東支部)
4th Place/IMAI YUNA (I.K.O.JAPAN)