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新年、あけましておめでとうございます。
皆様方には平素より国際空手道連盟極真会館の活動に御理解と御支援をいただき誠にありがとうございます。また昨年2023年の極真会館の恒例行事を全て無事に終了することができ、こうして2024年を迎えられましたのも、常日頃からの皆様方の御厚情の賜物であると、この場をお借りして謹んで御礼申し上げます。

昨年2023年は、極真会館にとっては何と言っても創始者・大山倍達生誕100年を記念する年であったこと。それと同時に1975年以降4年毎に開催してきた全世界空手道選手権大会の第13回大会を迎える年であったことに尽きると思います。

また昨年2023年は、新型コロナウイルス感染症によるパンデミックが一定の落ち着きを見せ、約3年にわたるコロナ禍によって停滞していた極真会館の恒例行事の健全化を図る年でもありました。お陰様で予定していた全ての行事をコロナ禍以前とほぼ同じ規模、同じ形式で執り行うことができました。
一方、国際的な社会情勢に目を転じれば、2022年2月に始まったロシアによるウクライナへの軍事侵攻は今なお終結の気配を見せず、10月にはパレスチナ問題に端を発したイスラエルとハマスの戦争が勃発するなど、非常に混沌とした状況ですが、そのような中で昨年11月には、第13回全世界空手道選手権大会を大山倍達生誕100年記念大会として開催し、成功裏に終えることができました。これも偏に多くの皆様方の御支援と御協力の賜物であると、改めて心より感謝申し上げます。

第13回世界大会は世界各国・各地域から男女合計216名の選手が出場し「心・技・体」を競い合ったわけですが、昨今の国際情勢を深く憂慮する中で特に昨年の世界大会においては極真会館の活動指針の一つである「世界平和」をスローガンに掲げたイベントでもありました。

私が極真会館を引き継いで以降、1995年の第6回大会から数えて今回が8回目の世界大会になりますが、その中で私が常に考えていることは、国際空手道連盟極真会館は、国家、民族、人種、宗教、政治、思想などあらゆる差別や偏見を超越したところで活動していかなければいけないということと、日本の伝統文化を国際的に紹介し、発信していくということで、世界大会の舞台で行う演武やデモンストレーションは、日本文化を象徴するものを海外に示すという一貫したテーマの中で今まで行ってきました。
そして今回は昨年グラミー賞を受賞した音楽家の宅見将典氏に受賞曲である『Sakura(=桜)』という日本を象徴する楽曲を演奏していただき、他に社会情勢や大会のテーマを考えて「反戦曲」を入れてほしいとリクエストしたところ、演奏されたのがジョン・レノンの楽曲『イマジン』でした。この曲が演奏された際に会場が一体になって「反戦」を訴え、「平和」を願い、そこに共鳴する雰囲気が生まれて、私自身も感動して胸を熱くしたことを昨日のことのように覚えています。

また我々は「国際空手道連盟極真会館」、「International Karate Organization Kyokushinkaikan」であり、未来永劫「極真会館大山門下である」ということを我々自身も再確認し、対外的にも極真会館の一つの在り方としてそれを示した演武を行いました。
大山倍達生誕100年に当たり、極真会館は大山総裁が教示した「頭は低く、目は高く、口を慎んで心広く、孝を原点として他を益する」という理念に基づき、また「正義なき力は無能であり、力なき正義も無能である」という精神や、「実践なくんば証明されず、証明なくんば信用されず、信用なくんば尊敬されない」という実践主義であり、その精神性を受け継いで今後も活動を続けていくという共通認識を内外に示すという意味があの演武には込められていました。

第13回世界大会において、男子はI.K.O.RUSSIA所属のイエロメンコ・アレクサンダー選手、女子はI.K.O.JAPAN所属の佐藤七海選手が優勝しました。両名とも前回大会の準優勝者で、パンデミックの3年や4年毎という困難な時期を乗り越えて大願成就を果たすという、本当に素晴らしいチャンピオンたちだと思います。

この2名の世界チャンピオンを先頭に、極真会館の活動を象徴する存在である選手たちには、ぜひ門下生たちの模範となって活動を続けていただきたいと思いますし、成功裏に終えた第13回世界大会を一つのステップにして、今年2024年も活動に邁進していきたいと思います。

そして今年2024年は、昨年とは違った意味で極真会館にとって節目の年になります。
2024年は1994年に逝去された大山総裁の没後30年と、同時に1964年に設立された国際空手道連盟極真会館創立60周年に当たり、今年は30年慰霊祭の式典と創立60周年の祝賀行事を執り行う予定です。

昨年・今年と記念年、節目の年が続くわけですが、昨年来の活動の健全化に向けた勢いを止めることなく、今年も更なる活動を続け、極真会館が大きく発展するように努めて参りたいと思っておりますので、皆様方にはぜひそういった趣旨に御賛同いただき、今年も変わらぬ御指導、御鞭撻、また御支援を賜りますよう謹んでお願い申し上げます。

今年2024年が皆様方にとって豊かで充実した良い一年となるように、健康で元気に過ごせる一年となることを祈念致しまして、私の2024年新春における挨拶に代えさせていただきたいと思います。

今年も何卒宜しくお願い致します。

2023年1月1日
国際空手道連盟 極真会館
館長 松井章奎

KYOKUSHIN ONLINE「館長 松井章奎より2024年新年のご挨拶」