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11月3日(金・祝)4日(土)、東京体育館にて「第49回オープントーナメント全日本空手道選手権大会」(同時開催/2017全日本女子空手道選手権大会)が開催され、国内や海外からの招待選手を含め男子128名、女子16名が出場して体重無差別の空手日本一が争われた。

2日目の3回戦で4月の第6回世界ウェイト制中量級で優勝した大澤佳心(城西世田谷東支部)が加賀健弘(東京城西支部)に僅差判定3-2で敗れ、同軽重量級優勝者のアンドレイ・ルジン(ロシア)は4回戦でオレクサンダー・イエロメンコ(ロシア)に判定負け、さらに同軽量級優勝者・与座優貴(茨城県常総支部)も4回戦でアショット・ザリヤンに判定負けを喫するなど、世界ウェイト制優勝者3名がベスト8の手前でトーナメントから姿を消した。

準々決勝には、Aブロックは髙橋佑汰(東京城北支部)と南原健太(東京城北支部)、Bブロックはイエロメンコと荒田昇毅(千葉県中央支部)、Cブロックは上田幹雄(横浜北支部)とゴデルジ・カパナーゼ(ロシア)、Dブロックはザリヤンと鎌田翔平(東京城西支部)の8名が勝ち上がり、大会前から『四強』として注目された髙橋、荒田、上田、鎌田の日本選手4名が昨年と同じく準決勝に進出した。
 準決勝第1試合・髙橋と荒田の試合は、髙橋が接戦の中で右の上段前蹴りをヒットさせて残心を示して技有りを奪い優勢勝ち。第2試合・上田と鎌田の試合は、鎌田が開始早々に足掛け下段突きを決めて優勢勝ちとなり、決勝戦は昨年と同カードの髙橋vs.鎌田の再戦になった。また上田は準決勝戦で鎌田の足掛けで転倒した際に左肩を脱臼し、3位決定戦を棄権した。

 鎌田に過去2敗を喫し雪辱に燃える髙橋は積極的に技を仕掛け、鎌田は相手の動きを読みながら要所で鋭い技を返す展開。試合は本戦0-0、延長1-0(鎌田に旗1本)で迎えた再延長戦の終了間際、鎌田が後ろ廻し蹴りを狙って回転したタイミングで髙橋が中段前蹴りを放ち、バランスを崩した鎌田が転倒。即座に残心を示した髙橋が技有りを奪い、そのまま終了太鼓となり、髙橋の初優勝が決定した。

 昨年より改定されたI.K.O.ルールに「押し・捌き」に関して微調整が加わり、さらに洗練された技術の攻防が見られた今大会、松井館長は大会総評で「ベスト4に入賞した4名昨年と同じ顔ぶれで今回は髙橋選手が優勝しましたが、実力的には鎌田選手が頭ひとつ抜けていると思います。他の選手も彼らを目標に2年後の世界大会を目指して頑張って欲しい」と語った。

 同時開催された全日本女子大会では、島田慧巳(本部直轄浅草道場)が2回戦で2015無差別世界大会優勝者のウリアナ・グレベンシコワ(ロシア)を判定で破り、準決勝戦でも本村愛花(城東北千住支部)を下して決勝戦に進出。反対のブロックからは2017オールアメリカンオープン優勝者のアナスタシア・カサノワ(ロシア)が準決勝戦で小田幸奈(広島県支部)に判定勝ちで下した。島田とカサノワの決勝戦、身長差14cm・体重差17kgと体格で勝るカサノワに対して島田は左右に動きながら突きを放つが攻めきれず、カサノワの押しからの蹴りに苦戦。3-1の僅差判定でカサノワが優勝を飾った。初めて男子と同時開催された全日本女子大会について松井館長は「非常に素晴らしい試合が多いと感じました。上位に入賞した島田選手、本村選手、小田選手を中心にさらに稽古を重ねて日本のレベル向上に努めて欲しいと思います」と期待を寄せた。

また、大会2日目の開会式では友好団体である公益財団法人 全日本空手道連盟の笹川堯会長が来場されご挨拶をいただいた。

なお、今大会の模様がBSフジにて11月12日(日)、12:00より放映されます。ぜひご覧ください。

◎BSフジ
11月12日(日) 12:00~13:55
MC:田中大貴
実況:鈴木芳彦、木村拓也
解説:杉村多一郎、赤石誠
ゲスト:是永瞳、久松郁実

◎番組情報はコチラ

▼Aブロック準々決勝戦
○髙橋佑汰(東京城北支部)
優勢勝ち
※中段突きで技有り
×南原健太(東京城北支部)

▼Bブロック準々決勝戦
○荒田昇毅(千葉県中央支部)
判定勝ち
4-0
×オレクサンダー・イエロメンコ(ロシア)

▼Cブロック準々決勝戦
○上田幹雄(横浜北支部)
不戦勝
×ゴデルジ・カパナーゼ(ロシア)

▼Dブロック準々決勝戦
○鎌田翔平(東京城西支部)
優勢勝ち
※上段内廻し蹴りで技有り
×アショット・ザリヤン(ロシア)

▼準決勝戦第1試合
○髙橋佑汰(東京城北支部)
優勢勝ち
※上段前蹴りで技有り
×荒田昇毅(千葉県中央支部)

▼準決勝戦第2試合
○鎌田翔平(東京城西支部)
優勢勝ち
※足掛け下段突きで技有り
×上田幹雄(横浜北支部)


▼決勝戦
○髙橋佑汰(東京城北支部)
優勢勝ち
※中段前蹴りで技有り
×鎌田翔平(東京城西支部)

左から準優勝/鎌田翔平、優勝/髙橋佑汰、3位/荒田昇毅、4位/上田幹雄

▼全日本女子3位決定戦
○本村愛花(城東北千住支部)
延長勝ち
本戦0-0
延長4-0
×アショット・ザリヤン(ロシア)

▼全日本女子決勝戦
○アナスタシア・カサノワ(ロシア)
判定勝ち
3-1
×島田慧巳(本部直轄浅草道場)

左から準優勝/島田慧巳、優勝/アナスタシア・カサノワ、3位/本村愛花、4位/小田幸奈

日本赤十字社 東日本大震災・平成28年熊本地震災害 義援金チャリティー
第49回オープントーナメント全日本空手道選手権大会
2017年11月3日(金・祝)4日(土)/東京体育館
優勝/髙橋佑汰 (東京城北支部)
準優勝/鎌田翔平 (東京城西支部)
3位/荒田昇毅 (千葉県中央支部)
4位/上田幹雄 (横浜北支部)
5位/アショット・ザリヤン (ロシア)
6位/ゴデルジ・カパナーゼ (ロシア)
7位/南原健太 (東京城北支部)
8位/オレクサンダー・イエロメンコ (ロシア)
敢闘賞/亘 和孝 (東京城西支部)
技能賞/中島千博 (東京城北支部)
試割賞/アンドレイ・ルジン (ロシア=22枚)
新人賞/髙橋扶汰 (東京城北支部)
      奥寺勇輝 (東京城西支部)

2017全日本女子空手道選手権大会
優勝/アナスタシア・カサノワ (ロシア)
準優勝/島田慧巳 (本部直轄浅草道場)
3位/本村愛花 (城東北千住支部)
4位/小田幸奈 (広島県支部)