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公益財団法人 全日本空手道連盟の講師の指導による第23回目の講習会が12月17日(土)本部直轄代官山道場にて実施された。
15:00からの松濤館流の林田至史(ちかし)先生の形(型)講習では、軽い準備運動の後の基本稽古では、まず前屈立ちから逆突き、前足を前方にスライドさせて逆突きの3連打、蹴りでは前屈立ちの腰を落とした構えから左右の前蹴り2連打を行った。林田先生からは「自分のやりやすい姿勢で行うのではなく、しっかり腰を落としてやりにくい姿勢から行うことが自分の稽古になります」と注意があった。移動稽古では、追い突き、飛び込んでの追い突き、前蹴りからの追い突き、三本突きが行われた。
小休止後は、慈恩(じおん)の全体を通した稽古が行われ、次に部分ごとに分けて入念に復習し、これまで同様に騎馬立ち、交差立ち、鉤突きや虎口受けなど突きや受けの細かい手の位置の指導があった。林田先生からは「形の順番を覚えたら、次は力の強弱を意識して下さい。一定のリズムでやるのではなく、強弱や速さを意識することでメリハリをつけるように」との指摘があり、この日の稽古は終了した。
続いて16:00からの組手講習では、今回は土佐樹誉彦先生の指導が行われた。最初に土佐先生から転身八方(前・後・左・右・斜の八方向に身を転じる運足)の説明があり、相手との組手を想定した足運びの稽古からスタートした。続いて前回土佐先生が来られた時に行った2人組で頭・肩・腹・膝に掌底でタッチしてポイントを競う稽古に移り、さらに今回は自分の足で相手の足をタッチしてもポイントになるなど、より組手に近い形式で行われた。この稽古の効果について土佐先生は「相手との間合いのやり取りやかけ引きを覚えること、頭から足まで意識することで視野を広げること、そして動作する際の自分の体の初動をなるべく少なくすることがこの稽古の狙いです。組手では肩や体幹が先に動くと、それだけで相手には動作が読まれてしまいますから、できるだけ体に力みがない状態で手が先に動いて、重心がその手に追い付いていくイメージです」と解説があった。
続いては2人組での打ち込み稽古では、まず刻み突きから始まり、前足で相手の足をタッチしてから刻み突き、上段の突きから中段突きの2連打、前足のステップを使った左右の上段突き、中段突きから上段突きの2連打が行われた。
また蹴りの稽古方法の一つとして、2人組で構えてお互い前の手を組み、前蹴り、中段廻し蹴り、上段廻し蹴り、裏廻し蹴り、横蹴りを片方の足を床に降ろさずに行う稽古が紹介され、最後に帯を用いた裏廻し蹴りの稽古を行ってこの日の講習会は終了した。
次回の講習会は、来週12月24日(土)に行われる予定である。