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第45回オープントーナメント全日本空手道選手権大会
2013年11月2日(土)3日(日)/東京体育館

11月月2日(土)・3日(日)、東京体育館にて「第45回オープントーナメント全日本空手道選手権大会」が開催され、国内や海外からの招待選手を含め128名が出場して体重無差別の空手日本一が争われた。
今大会は、優勝候補の世界ウェイト制重量級優勝者で昨年全日本大会3位の荒田昇毅(千葉中央支部)、世界ウェイト制重量級準優勝者で昨年全日本大会準優勝のゴデルジ・カパナーゼ(ロシア)がドクターストップにより欠場となったが、日本やロシアの若手選手の活躍もあり、例年にも増して見応えのある試合が続き、決勝では昨年全日本6位の安島喬平(茨城県常総支部)が昨年の優勝者アレハンドロ・ナヴァロ(スペイン)を下して初優勝を遂げた。

大会2日目、ベスト8進出を賭けた4回戦で有力選手の澤村勇太(総本部)が今年の第30回全日本ウェイト制重量級準優勝者キリル・コチュネフ(ロシア)に再延長判定5-0で敗退。また第30回全日本ウェイト制中量級優勝者の中村昌永(兵庫・大阪南支部)はロシアの19歳の新鋭イヴァン・メゼンツェフ(ロシア)に試割り判定(18枚-14枚)で惜敗。準々決勝に勝ち上がったのは、デビッド・シャルコシャン(ロシア)、安島喬平、キリル・コチュネフ、鎌田翔平(東京城西支部)、上田幹雄(横浜北支部)、小沼隆一(下総支部)、イヴァン・メゼンツェフ、アレハンドロ・ナヴァロの8名で、優勝候補の一角と見られていた世界ウェイト制中量級優勝者の森善十朗(東京城西支部)は、第30回全日本ウェイト制軽重量級優勝者で高校3年生の上田幹雄の上段膝蹴りで一本負けを喫してトーナメントから姿を消した。

 

【準々決勝戦】

▼Aブロック準々決勝戦
○安島喬平(茨城県常総支部)
延長戦判定勝ち
本戦0-0
延長5-0
×デビッド・シャルコシャン(ロシア)

▼Bブロック準々決勝戦
○キリル・コチュネフ(ロシア)
延長戦判定勝ち
本戦2-0
延長5-0
×鎌田翔平(東京城西支部)

▼Cブロック準々決勝戦
○小沼隆一(下総支部)
再延長戦判定勝ち
本戦0-0
延長0-1
再延長4-0
×上田幹雄(横浜北支部)

▼Dブロック準々決勝戦
○アレハンドロ・ナヴァロ(スペイン)
本戦判定勝ち
本戦3-0
×イヴァン・メゼンツェフ(ロシア)

迎えた準々決勝戦、Aブロックは4回戦で竹岡拓哉(東京城西支部)を下した安島喬平が昨年の新人賞デビッド・シャルコシャンと対戦。約24cmの身長差のあるシャルコシャンの上段膝蹴りをブロックし、胸への突きから下段蹴りで攻勢に出て延長戦5-0の判定勝ち。
Bブロックでは澤村、荒木聡(本部直轄浅草道場)、高橋佑汰(東京城北支部)を破って勝ち上がったコチュネフと優勝候補の鎌田翔平が対戦。序盤は鎌田の鋭い下段蹴りが有効に決まったが、後半はコチュネフが中段膝蹴り、左右の下突きで形勢逆転し、続く延長戦でも鎌田は決定打を欠いて5-0の判定で敗れた。
森善十朗を下して勢いに乗る上田幹雄がどこまで勝ち進むか注目されたCブロック、上田と対戦するのは4月の世界ウェイト制軽量級優勝者の小沼隆一。身長で約22cm高い上田が得意の上段膝蹴り、上段廻し蹴りを狙うが、小沼も上田の長い手足をかい潜って接近戦に持ち込み中段に突きを集める。気迫を全面に出して攻める小沼に対し、延長に入って上田は徐々に失速して苦しい表情を見せ始め、再延長4-0の判定で小沼が勝利。
Dブロックは、尻上がりに調子を上げてきた昨年優勝者ナヴァロが、4回戦で中村昌永と再延長を戦い疲労が見える新鋭メゼンツェフを判定3-0で下して準決勝進出を決めた。

 

【準決勝戦】

▼準決勝戦第1試合
○安島喬平(茨城県常総支部)
試割り判定勝ち17枚-15枚
本戦0-1
延長0-2
再延長1-0
体重88.9kg-87.1kg
×キリル・コチュネフ(ロシア)

▼準決勝戦第2試合
○アレハンドロ・ナヴァロ(スペイン)
延長戦判定勝ち
本戦1-0
延長4-0
×小沼隆一(下総支部)

2試合とも日本選手対外国人選手の対戦となった準決勝戦。第1試合となった安島とコチュネフの試合は、コチュネフが上段、中段の膝蹴りを中心に攻勢に出ると、安島も突きから下段廻し蹴りを決めて反撃。迎えた再延長でも両者譲らず、体重判定でも決着がつかず、試割り判定2枚差(17枚―15枚)で安島が初の決勝に進出した。
第2試合は世界ウェイト制優勝者同士の対戦。序盤は軽量級の小沼が軽重量級のナヴァロに下段蹴りをヒットさせるが、終盤はナヴァロが突きの連打で盛り返して本戦引き分け。延長ではナヴァロが上段廻し蹴り、カカト落としなど蹴り技と突きを集中し判定4-0で底力を見せた。

 

【3位決定戦】

▼3位決定戦
○キリル・コチュネフ(ロシア)
本戦判定勝ち
本戦4-0
×小沼隆一(下総支部)

コチュネフと小沼の3位決定戦は、体格で優るコチュネフが膝蹴りと下突きを効果的に決めて、疲れの見える小沼を判定4-0で下して3位に。試合後、164cm、70kgの体格で国内外の強豪と激闘を展開した小沼に会場から健闘をたたえる温かい拍手が贈られた。

 

【決勝戦】

▼決勝戦
○安島喬平(茨城県常総支部)
延長戦判定勝ち
本戦1-0
延長5-0
×アレハンドロ・ナヴァロ(スペイン)

2010年の第42回全日本大会以来、3年ぶりに決勝の舞台に日本選手が立ったこの日の最終試合。昨年優勝者ナヴァロと安島は昨年全日本準々決勝で対戦し、ナヴァロが上段膝蹴りで技有りを奪って安島を破っている。この試合を教訓にしたという安島は上段膝蹴り対策としてこの大会では相手の胸元を狙った左の振り打ちでペースを掴んできた。決勝戦でも近い間合いの打ち合いから度々この振り打ちを決め、膝蹴りや胴廻し蹴りといった安島の得意のパターンに持ち込み、試合を優位に進める。ナヴァロも左の中段廻し蹴りを軸に下突きを連打するが、この日の安島はまったく動じず前に出て攻撃を繰り出していった。
延長戦の判定は5-0。安島は昨年のリベンジを果たすとともに、2009年第41回全日本大会の田中健太郎以来、4年ぶりに日本にタイトルを取り戻した。

全日本チャンピオンとなった安島は、「決勝戦は日本が絶対に王座を奪回するという気持ちと、昨年負けている相手にリベンジするという両方の気持ちがありました。6月のウェイト制大会(3位)後は自分の欠点を克服するために、鴨志田裕寿師範をはじめ多くの人に支えられ、協力してもらいながら稽古を続けてきたので、優勝できたことでその方々に少しは恩返しできたのかなと思います。でもこれは自分にとっては通過点。この優勝に慢心せず、さらなる進化を目指して2年後の世界大会優勝を目指します」と力強く語った。

松井館長は大会の総評で「優勝候補と見られていた選手が数名欠場したことは大変残念な事でしたが、海外の強豪選手の活躍もあり全体的にレベルの高い大会になりました。優勝した安島選手はよく頑張ったと思いますが、全日本チャンピオン=世界チャンピオンという視点で見れば、まだまだ足りない部分があります。しかし、逆に言えばまだ伸び代があるということなので、この優勝を糧にさらに稽古を積んでほしいですね。彼はあれだけの試合を重ねても表彰式では足を引きずらずに歩いていました。決勝まで戦ってもダメージが少ないという耐久力が彼の強さの一つだと思います。
上田選手は高校生大会などで2、3年前から注目されていた若手で、今回も18歳のチャンピオン誕生かとも思わせる活躍でした。今回の負けを反省し、順調に成長していけば2年後の世界大会では日本選手団の核の一人になると思います。今大会では新人賞の選手を4名選んだのは、世界大会への期待を込めた面もあるのですが、上田選手はその中でも頭一つ抜けています。ただし、このクラスの選手は海外には大勢いるので、その中で勝ち抜くのは大変なことです。
日本に新しいチャンピオンが誕生したことで、2年後世界大会での王座奪回の可能性が高くなったと言えますが、各選手とも課題があるので、日本選手は今後も気を引き締めて稽古に取り組んでほしいと思います」と、期待を込めて語った。

左から準優勝/アレハンドロ・ナヴァロ、優勝/安島喬平、第3位/キリル・コチュネフ

■大会結果
優勝/安島喬平 (茨城県常総支部)
準優勝/アレハンドロ・ナヴァロ (スペイン)
3位/キリル・コチュネフ (ロシア)
4位/小沼隆一 (下総支部)
5位/鎌田翔平 (東京城西支部)
6位/イヴァン・メゼンツェフ (ロシア)
7位/上田幹雄 (横浜北支部)
8位/デビッド・シャルコシャン (ロシア)
敢闘賞/中村昌永 (兵庫・大阪南支部)
技能賞/上田幹雄 (横浜北支部)
試割賞/ニコライ・ダヴィドフ (ロシア=22枚)
新人賞/石﨑恋之介 (東京城西支部)
      上田幹雄 (横浜北支部)
      中島千博 (東京城北支部)
      イヴァン・メゼンツェフ (ロシア)

◎第45回全日本大会トーナメント勝ち上がり

また、大会後のレセプション会場では、来年の極真会館創設50周年に向けた記念イベントの一つとして、第10回世界大会優勝&第42回全日本大会優勝のタリエル・ニコラシヴィリ(ロシア)と第36回&第41回全日本大会優勝の田中健太郎(川崎中原支部)の百人組手挑戦が松井館長より発表された。日程は、来年の大山倍達総裁の命日にあたる4月26日(土)を予定しており、会場はまだ未定。
両選手は壇上に上がり、「このチャンスをいただけて凄く嬉しい。しっかりと稽古して必ず百人組手を完遂できるように頑張ります」(ニコラシヴィリ)、「百人組手に挑戦できて光栄です。完遂できるようにしっかりと稽古します」(田中)とそれぞれ決意を語った。