選手のことば

小沼隆一 選手

2013年7月24日

小沼 隆一
(おぬま・たかいち)
 1985年2月9日、千葉県野田市出身
 2011第28回全日本ウェイト制中量級準優勝
 2011第10回世界大会日本代表
 2012第29回全日本ウェイト制軽量級優勝
 2013第5回全世界ウェイト制軽量級優勝
 極真会館下総支部所属、初段
 身長164㎝、体重70kg



下総支部の小沼隆一です。

4月に開催された第5回全世界ウェイト制空手道選手権大会では、応援して下さる皆様のおかげで、軽量級で優勝することができました。瀬戸口雅昭師範をはじめ、これまでご指導、またサポートして下さった支部の皆様、関係者の皆様には、改めてこの場をお借りして御礼を申し上げたいと思います。誠にありがとうございました。

大会から約3ヵ月が経ちますが、大会直後の嬉しい気持ちから切り替えて、今は大会で感じた自分の欠点や課題を克服するための稽古を続けています。今回は体重別の大会ということで、外国人選手が相手でも体力負けすることはないという自信があり、実際に体力的に押し負けることはなかったのですが、無差別を考えるとまだまだ力不足で、今後もさらに体力強化の稽古に励まなくてはいけないと思いました。

また、「倒す組手」をテーマにしていたのですが、結果的に4試合の中で一つも一本勝ちや技有りが取れなかったのが大きな反省点です。下段廻し蹴りなどで相手を効かせることはできたのですが、その後の詰めが甘くて、無駄に延長戦を戦うなど難しい試合も多々あったので、効かせた後にいかに早い段階で決着をつけるかを意識して、畳み掛けるような攻撃力の強化が課題だと実感しました。

次に目指す大会は、11月の第45回全日本大会で結果を残すことです。自分はまだ無差別の全日本大会ではベスト8に入賞すらしていないので、世界軽量級優勝という実績に驕らず、またその実績を誇りに思って堂々とチャレンジしたいと思います。目標は、もちろん優勝することです。128名が出場するトーナメントで、最後に栄冠を掴むことができるのはたった一人しかいません。たとえ2位、3位に入賞したとしてもそれらの選手は必ず負けて悔しい思いをするわけですから、自分は優勝を喜ぶことのできるたった一人の存在になりたいと思っています。

軽量級の選手が無差別の大会で勝つことは非常に難しいことですが、過去にも優勝した選手がいたわけですし、努力を続けていけばできないことはないと自分に言い聞かせて毎日の稽古に励んでいます。稽古内容についても、いくら厳しくハードな稽古をしていても自分のやりたい稽古だけをやっているのでは絶対に勝てないので、物事を掘り下げて考えながら取り組む必要があると思います。

優勝する選手は、「心・技・体」すべてを高いレベルで兼ね備えて、なおかつ突出した武器を持つ選手だと思っています。例えば、これをやらせたら世界中でこの選手の右に出る者はいないというようなものです。それが出来上がって身に付けることができれば、もっと自信がつくでしょうし、無駄な延長もなく自分の勝ち試合にもっていきやすくなると考えています。

最近はユース選手など若い世代の活躍が著しく、彼らの成長は本当に頼もしいですし、実際に刺激も受けているのですが、まだまだ彼らの高い壁になって逆に自分が刺激を与える存在でいられるように努めていきたい。そのためにも、秋の全日本大会で満足する結果を残し、周囲の誰から見ても「あの選手は強い」と感じてもらえるような組手を目指していきたいと思います。道場の方々、また応援して下さる皆様、必ずや期待に応えられるように精進していきますので、宜しくお願いいたします。
押忍

◎極真会館下総支部