昇段レポート

「大山総裁の前で受審した思い出」
柿沼英明/伍段/千葉県北支部

 この度の昇段審査にて、伍段に昇段することができました。先ずは、この昇段審査受審の機会を下さった松井館長はじめ本部事務局の皆様に感謝の意を表したいと思います。誠にありがとうございました。

 私は17歳で初段を取得し、伍段に昇段した現在は50歳です。振り返ってみるとここまでの道のりはとても長かったなと改めて感じています。

 昇段審査にはそれぞれ思い出がありますが、中でも強烈に印象に残っているのは参段の昇段審査です。

 私は、現役時代は極真会館の支部長になることなど夢にも思っていませんでしたので、昇段に対する意欲は全くありませんでした。しかし、弐段取得に強い意欲を持っていた同僚の佐藤竜也先輩がしつこく誘うのでやむなくそれに付き合う形で総本部の審査を受審したことを思い出します。

 当時は弐段以上の昇段審査は総本部でしか受審できませんでした。我々が受審する2年前に支部から総本部で昇段審査を受けた埼玉の道場生はみんな3、4人目で潰され昇段審査は失敗に終わっていました。そして前年は石川県から全日本大会で入賞した水口、増田の両選手が受審し、20人組手を完遂して昇段に成功していました。

 我々はかなり厳しい審査会になることを覚悟して臨みました。案の定更衣室では古株の黒帯が「支部からの受審者を潰せ!」と発破をかけていました。

 そして審査員の中央には大山倍達総裁が凄いオーラを醸し出しながら座っていましたので、緊張感はマックスでした。基本から型が終わり、いよいよ連続組手が始まりました。私の順番が来るまでは弐段の昇段審査は茶帯20人との連続組手でしたが、私の番になったとき大山総裁が黒帯を10人位呼び出して「この順番で行け」となりましたので、私も気合いが入りました。当時の昇段審査では、サポーターや防具は付けていけませんでしたので、今から思えばかなり厳しい状況でしたが、ガチの20人組手を完遂したことで自信をつけたことは間違いありません。そのことは今でも大山総裁に感謝しています。

 伍段に昇段し、今後はさらなる極真会館の発展のために微力ながら貢献していきたいと思いますので、松井館長はじめ極真関係者の皆様、何卒宜しくお願い致します。押忍。

◎極真会館千葉県北支部