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公益財団法人 全日本空手道連盟の講師の指導による第62回目の講習会が11月25日(土)本部直轄代官山道場にて実施された。

15:00からの形(型)講習は、和道流の伊藤康夫先生によるチントウの最後となる5回目の指導が行われ、最初に形の手順を確認しながら先生の号令に合わせて1回、無号令で1回行い、次は細かい手の動きや足の位置、姿勢の解説を交えながら2回行われた。その中で伊藤先生からは「和道流の基本原理は相手の初手を制すること。初手を制して2手、3手を出させないことにあります。そのために三位一体の体の変化や受けも攻撃も一挙動で同時に行う動作が大事になります」との説明があり、その後に先生に指名された講習生が前に出て一人で形を行い、その注意点を先生が指摘し、それに合わせて他の講習生も一緒に学ぶという形式で指導が行われた。
形の分解では、チントウの後半に出てくる拳を腰に置いて左右に腰を切る受けの動作が行われ、続いて質疑応答に移り講習生の質問に答えながら技の解説があり、受けのタイミングや受ける場所の説明があり、ここでは和道流の流し受けやこすり受けの指導が行われた。
最後に仕上げとして無号令でチントウを行い、伊藤先生は「これまで和道流の技術や考え方などを紹介してきましたが、これが唯一正しいものということではありませんので、皆さんが今後空手を稽古していくうえで参考にしていただき、役に立つ部分があれば大変嬉しく思います」と挨拶されて指導を終えた。

16:30からの組手講習は横道正明先生の指導で、最初に前屈下段払いから追い突き、逆突きの稽古が行われ、先生は「突きは肘を飛ばすように、相手の中心を突く。引き手をしっかり引く」との注意があり、続いて上段受け、外受け、前蹴り、廻し蹴りが行われた。
次に構えた足の位置と前に出た時の前足の位置にテープを貼って目印にして刻み突き、逆突き、前に出た時に前蹴り、後ろに下がる時に廻し蹴りを蹴る稽古になり、さらに2人組で打ち込み稽古が行われ、先生からは「技を決めたらその場に居付かない。すぐに間合いを切ってしっかり構えること」との話があった。
その後に試合形式の組手となり、先生は「その場で攻撃を出すのではなく、前に踏み込んで出さなければ浅いと見なされてポイントにはなりません。こういった稽古の場でも、試合の場でも常に全力を出さなければ次につながりません」との注意があり、最後は白色と黄色の2つの電球で、白色が点いたら一本突き、黄色が点いたら突きの連続攻撃といった反応の稽古でこの日の講習会は終了した。

昨年5月より実施された全空連講習会は形・組手ともに今回でひとまず終了となり、今後の取り組みについては改めてご報告致します。