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新年、あけましておめでとうございます。
昨年中はひとかたならぬ御支援を賜り、誠にありがとうございます。本年もさらなる発展を目指し、また皆様に御賛同いただけるよう活動に邁進して参りますので、何卒宜しくお願い申し上げます。

国際空手道連盟 極真会館は、一昨年の2014年に創立50周年と、創始者である大山倍達総裁が逝去されて20年という節目の年を迎え、昨年2015年は次なる75周年、また100周年に向けて新たな一歩を進める年でもありました。そのようなターニングポイントとも言える年に最大行事である4年に一度の全世界空手道選手権大会の第11回目となる大会を開催し、無事に成功裏に終えることが出来ましたのも、偏に皆様方の御支援の賜物であると、重ねて御礼申し上げます。

昨年11月の世界大会には、多くの皆様に足を運んでいただき、全世界から集った192名の選手が白熱した試合を展開しました。決勝戦には、ブルガリアのザハリ・ダミヤノフ選手とフランスのジマ・ベルコジャ選手が勝ち進むというこれまで前例のないヨーロッパ勢同士の顔合わせとなり、ダミヤノフ選手の優勝で幕を閉じました。ダミヤノフ選手はこれまでオールアメリカンオープンなど国際大会で活躍したベテラン選手ですが、今回3度目の挑戦で初めて世界大会の王座を獲得し、またベルコジャ選手は世界大会の一週間前に母国フランスの首都パリで凄惨なテロ事件が起こり、混乱と動揺が残る中での決勝戦進出でした。二人の活躍には大いに敬意を表するところであり、まさに極真会館の新たなスタートを象徴すべき第11回世界大会にあって、それにふさわしい展開で大会を終えることができたと思っております。

優勝したダミヤノフ選手に関して言えば、彼は自己の武道空手道の追求のため百人組手挑戦を公言していますから、ぜひ実現していただきたいと考えています。

世界大会のベスト8には、先述の2名の他にロシア勢が半数の4名入賞するなど依然その強さを示し、空手母国である日本は2名入賞という結果になりました。無差別世界大会では2007年の第9回大会以来、3大会連続で外国人選手同士の決勝戦が繰り広げられており、日本は久しく優勝から遠ざかっているのが現実です。しかしながら、今回の世界大会では20歳前後の若い選手が多数活躍し、また少年部やユース世代の成長も目覚ましく、今後は2019年の第12回大会に向けて選手層の大きな新陳代謝がはかられていくものと期待されます。
日本が空手母国の威信を取り戻し、再びリーダーシップを取っていくためにも、現在のトップ選手はもちろん、全国の選手たちのレベルアップと若手の成長が望まれます。また現在少年部やユースで頑張っている選手達は、それらトップ選手を目標にして、未来のチャンピオンを目指してほしいと思います。

極真会館は、2011年を『極真会館・命知元年』と定め、「世界平和を目指し、武道空手道の普及による社会体育活動を通じて、社会に有用たる人材の育成に努める」という団体活動目的と、「最強求道の志・相互互恵の志・永続繁栄の志」という3つの団体活動指針を公式表明いたしました。これは激動する現代社会において、極真空手を学び稽古することで我々は、何を目指し、何を社会に還元できるのか、未来に向けて我々が今何を為すべきかについて、明確に示したものです。そして、師 大山総裁が提唱した「頭は低く、目は高く、口を慎んで心広く、孝を原点として他を益する」という教えを極真会館の理念と定め、世界大会を始めとする活動の場を通じて国際交流や世界平和、社会貢献を推進していきたいと考えています。

ここで改めて言えることは、極真会館は武道団体であり、極真空手は武道空手であるということです。武道である以上、空手の修行を通じて心身ともに健やかなる成長を遂げなければなりませんし、それを多くの人々に波及していかなければいけません。それによって社会に貢献できる団体であるべきで、特に健全な青少年育成という点において、武道として取り組むべきことは、社会体育的教育機関として、未来を担う子どもたちを育て、社会の健全化の一助にならなければいけないということです。
極真会館が今後どういった道に進むべきかといえば、これまでの象徴でもあった「最強」「一撃必殺」といった武術の理想を追求しながら、社会に貢献せんとする団体として武道の精神性を失わず本来在るべき姿に立ち返り、地道に活動を続けていくことに他なりません。それが我々に課せられた責務なのです。

その具体的な社会貢献の一環として、極真会館では国内すべての大会やイベントを「東日本大震災 義援金チャリティー」として開催しております。この支援活動は今後も継続して行ってまいりますので、引き続き皆様には御協力の程、宜しくお願い申し上げます。

また、極真会館と公益財団法人全日本空手道連盟は、2020年東京オリンピックにおける空手道の正式種目化に向けて友好団体となりました。これにより全日本空手道連盟と協力し合い、お互いを尊重し切磋琢磨しながらオリンピック参加を目指すと共に、混沌としたフルコンタクト空手界をいま一度見直し、広く空手道の社会的地位の向上に努めていく所存であります。

さて、今年のイベントとして現在決定しているのは、毎年の恒例行事として、4月に「2016国際親善空手道選手権大会」、6月に「第33回全日本ウェイト制空手道選手権大会」、8月に「2016極真祭」、11月に「第48回全日本空手道選手権大会」を予定しています。また、各支部・道場主催による大会やイベントも例年通り開催されますので、皆様方にはぜひとも有意義なものとして活用して頂き、今後も皆様方と共に活動に邁進していきたいと願っています。

本年が皆様にとって充実した、健康で幸せな一年となりますよう心から祈念いたします。
2016年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

2016年1月1日
国際空手道連盟 極真会館
館長 松井章圭