本部最新情報

EVENTREPORT

 11月9日(水)総本部代官山道場において、11月20日(日)に東京体育館で行われる『✚日本赤十字社 災害義援金チャリティー 第54回オープントーナメント全日本空手道選手権大会』に向けた記者会見が実施され、松井章奎館長、赤石誠日本代表監督をはじめ、今大会に出場する前回大会優勝者・西村界人、同2位・山川竜馬、同3位・加賀健弘、同4位で前々回第52回大会優勝者コバレンコ・コンスタンティン、同6位・佐藤拓海、同7位・石﨑恋之介、同8位で全日本体重別大会軽量級優勝者・飯塚翼、同軽軽量級優勝者・金子雄大、同中量級優勝者・大秦稜司、2019年第12回世界大会8位で3年ぶりに復帰する荒田昇毅、女子では2020・2021全日本女子大会優勝者で今大会3連覇を狙う佐藤七海、全日本体重別大会女子軽量級優勝者・小木戸琉奈の計12名が出席し、それぞれ大会に臨む抱負を語った。



 まず松井館長より「今大会は、来年11月に大山倍達総裁生誕100年記念大会として行われる第13回全世界空手道選手権大会に向けた日本代表選手選抜大会になります」と大会開催の挨拶と概要が語られ、次に赤石誠監督からは「世界大会日本代表選抜戦ということで、選手たちは一日も欠かさず稽古に励んでいます。来年の世界大会で優勝するためには、この全日本大会と来年の世界大会を続けて優勝するという意気込みを持って選手たちは今大会に臨むと思うので、非常に見応えのある試合が展開されると思います。今大会は世界大会を目指している世界中の選手から注目される大会なので、今大会に出場する選手は海外から見てこの選手は強そうだなという印象を抱かせるような試合を行ってほしい。“小よく大を制す”や“一撃で倒す”といった極真空手の醍醐味を見せられるような試合を期待したい」と語った。

また、選手たちに対して松井館長は「大山総裁の時代から言われていることですが、日本は空手母国ということですから、その意味においては心・技・体ともにクォリティが高く、日本の選手は素晴らしいと言われるような試合展開、または立ち居振る舞いを期待するところです。あとは2016年にルール改定して以降、一般的に言われるフルコンタクトの空手と、今我々が行っている大山総裁が求めたものに近いI.K.O.極真ルールは全くと言っていいほど別のものになっていますので、この直接打撃制空手の中で我々が模範になるという意識を持って、選手たちにはそれを体現していただきたい。全ての面において極真を象徴するような試合展開を望みます」と期待をかけた。

◎大会情報は コチラ

■各選手のコメント

前列左から佐藤拓海、金子雄大、加賀健弘、大秦稜司、飯塚翼、石﨑恋之介、後列左から山川竜馬、コバレンコ、西村界人、荒田昇毅

No.1 コバレンコ・コンスタンティン
(総本部道場/弐段/182cm/100㎏/27歳/第52回全日本優勝)
「4月の全日本大会では失敗(顔面殴打の反則負けで4位)しましたが、今回は集中して臨み、いろいろな技を仕掛けていきながら自分の得意な足掛けの技で技有りや一本勝ちを取りたい。強い選手はたくさんいますが、最高の組手を見せてチャンピオンになるために頑張ります」

No.18 佐藤拓海
(東京城西支部/初段/174cm/88㎏/23歳/第53回全日本6位)
「何としても日本代表になるべく、稽古に励んできました。世界大会は小さい頃から憧れていた舞台なので、ぜひともその舞台で試合がしたいと思っています。順当に行けば3回戦で当たる長澤大和選手を意識していて、ダメージを蓄積しないように受け反しを意識しながら戦いたい。今回は突きを強化してきたことと、構えを見直して組手の幅を広げてきました。大会では稽古の成果を発揮して倒す組手を体現して優勝目指して頑張ります」

No.26 荒田昇毅
(千葉中央支部/弐段/183cm/93㎏/35歳/第12回世界8位)
「3年ぶりの試合出場となりますが、この3年間は自分の中で(前回の戦いを)後悔する気持ちがあり、今後の人生を生きていく上で後悔したくないという思いで今回の出場を決めました。2019年の世界大会の翌年に自分の道場を開設し、その後の1~2年は道場運営に集中する中で、戦いの場から一線を退き、指導者として道場生と接しながら、だんだん道場生が育ってきて、まだ35歳で自分の体が動くうちに戦っている姿を彼らに見せたいと思ったのが復帰したきっかけでした。その間も型の改定、組手ルールの改定や微調整があり、それらを道場生に教える立場になって指導者として学ぶ機会も多く、選手稽古を本格的に再開したのは今年になってからですが、指導者というこれまでとは別の角度から極真空手に接して学び得たものや気付きを活かして今大会は戦っていきたい。3年ぶりの試合なので相手がどうこうではなく、いかに自分と向き合えるかが大事になってくると思います。極真らしい熱い戦いを見せて優勝し、チャンピオンになって来年の世界大会を目指したい。自分が置かれた状況でどう戦うのかというのが武道の醍醐味の一つでもあると思いますし、その中でベストを尽くすことをテーマに戦っていきたいと思います」

No.34 山川竜馬
(東京城北支部/弐段/180cm/100㎏/28歳/第53回全日本2位)
「前回は課題と反省を残す結果になってしまいましたが、その課題や反省点を克服し、今大会は絶対に自分が優勝して自分も周りも納得できる結果にしたい。重量級らしくパワーのある組手を目指してこれまで試合や稽古を重ねてきましたが、その中で細かい技術を発揮することや最終的には精神的な部分の勝負になると思うので、自分の弱い部分を克服して臨んでいきたいと思います。初戦から自分の力を出し切って戦うつもりですが、意識するのは大きな山で言うと4回戦で戦う荒田昇毅選手です。勝ち上がるにつれて相手がどんどん強くなっていくのですが、そこで勝てなければ来年の世界大会で活躍できないと思っているのでしっかり勝ち上がれるように頑張ります」

No.35 加賀健弘
(東京城西支部/参段/171cm/80㎏/28歳/第53回全日本3位)
「前回の全日本後に修正すべき点が明確になり、それらを修正すべく稽古に励んできました。今大会ではその稽古の成果をいかんなく発揮できるように試合に臨んでいきたい。稽古ではタイミングを重視して、相手の意識の外から技を仕掛けたり、間を外したところで打つなど、間合いのタイミングや自分の技を当てるタイミングにフォーカスして稽古を積んできました。順当なら4回戦で後輩の金子雄大選手か西村大河選手が勝ち上がってくると思うので、まずこの2人を意識しています。また自分のCブロックは勢いのある若手選手が多い印象ですが、自分の持ち味であるアグレッシブな組手でその勢いを止められるように頑張りたい。また、極真空手の最大の魅力は無差別のトーナメントの中で軽量級や中量級の選手が大きい選手に勝つことであると思っているので、そういった試合を繰り広げて観ている人が熱くなって楽しめるような試合をしていきたいと思います。来年の世界大会の優勝を目指していく中で、今大会で勝たなければ来年結果を残すことは難しいと思っているので、まずは今回の全日本大会に全力で臨みます」

No.39 金子雄大
(東京城西支部/初段/165cm/64㎏/20歳/2022全日本体重別軽軽量級優勝)
「世界大会に繋がる大会なので、何がなんでも代表権を勝ち取りたい。順当なら4回戦で同じ城西支部の加賀健弘選手が待っていると思います。普段の稽古では先生と生徒の関係ですが、大会では今自分が持っているものを全部出して勝ち上がっていきたい。“小よく大を制す”という言葉があるように、無差別のトーナメントで小さい選手でも大きい選手に勝てることを自分が証明できるように頑張ります」

No.43 大秦稜司
(京都支部/初段/170cm/80㎏/21歳/2022全日本体重別中量級優勝)
「自分はまだ無差別全日本での実績はないのですが、今大会で優勝して来年の世界大会に繋げたいと思います。3年前の世界大会は観客席から自分と同世代の選手が活躍している姿を見て凄く悔しい気持ちになり、4年後は必ず世界大会に出るという思いで今まで過ごしてきました。この世界大会に対する気持ちや覚悟を見せられるような試合ができたらと思います。順当なら4回戦で飯塚翼選手と当たると予想しますが、同世代ですし負けられない気持ちは強いのでそこでしっかり勝って、その先は偉大な先輩方に打ち勝って、決勝戦では双子の兄である(大秦)零司と対戦できたら最高の形になると思っています」

No.51 飯塚 翼
(東京城北支部/初段/173cm/73㎏/19歳/2022全日本体重別軽量級優勝)
「10代最後の試合なので目一杯楽しんで暴れたい。今回はモチベーションも高く、最高の稽古ができています。初戦から県大会で優勝している選手や次は前回日本代表の髙木信選手、その次は大秦稜司選手、その次が加賀健弘選手だったり、名前のある選手が自分の前に立ちはだかることになりますが、自分が一番強いんだと信じていれば勇気も出ますし、観客の方々にも勇気や感動やいろいろなものを与えられると思うので、それを信じて頑張りたい。4歳の時に空手を始めて第9回世界大会の決勝戦を観てからずっと憧れていた世界大会に懸ける思いは誰よりも強いと確信しているので、しっかり勝って日本代表の座を掴み獲りたい」

No.52 石﨑恋之介
(東京城西支部/弐段/168cm/85㎏/27歳/第54回全日本7位)
「若手の選手が多い中で、自分は中堅もしくはベテランの域に入ってきていると思います。ただ、ベテランらしい戦いと言わずアグレッシブに自分の気持ちを全面に出して優勝し、来年の世界大会に向けてしっかりアピールできるように頑張っていきたい。自分は無差別の中で身長は小さい方なので世界大会を見据えた上でもポジションは大事になってくると思い、ポジショニングを意識して稽古してきました。順当ならブロック決勝(準々決勝)で前回チャンピオンの西村界人選手との対戦が予想されますが、ここで勝てなければ世界大会にも不安が残るので必ず乗り越えていけるように試合に臨みたい。自分はまだ世界大会に出場したことがなく、自分と同世代の選手が活躍している姿を見て非常に悔しい気持ちがあり、その分、世界大会に対する思いは人一倍あると思っているので、その強い思いを試合で示せたらと思います」

No.69 西村界人
(東京城北支部/弐段/188cm/110㎏/28歳/第54回全日本優勝)
「2連覇の懸かった大会ですが、挑戦者の気持ちを忘れずに一戦一戦戦い抜きます。海外の選手もエントリーしていますが、世界大会を考えた上で海外選手が相手でも圧倒的な強さを見せて頂点まで駆け上がりたい。自分の近くにいる選手の中で一番の強敵は3回戦で戦うナヴァロ・アレハンドロ選手で、ナヴァロ選手は自分が少年部の頃から会場で見ている極真のレジェンドです。そのような選手と全日本の舞台で対戦できるのは光栄なことですし、ナヴァロ選手をリスペクトしつつ、試合になったら全力で倒しにいきたいと思います。また、自分と対戦する相手は、チャンピオンを喰ってやるという気持ちで挑んでくると思うので、それを上回るぐらいの気持ちで対戦相手一人一人に向かっていくつもりです。来年の世界大会は私自身の集大成となるので、まず今年の全日本大会で圧倒的な強さで優勝し、来年の世界大会に繋がる試合をしたい。連覇に向けてプレッシャーは全くないわけではないのですが、前回があのような形(決勝戦が不戦勝)で優勝が決まったので、自分の中であの時から時間が止まったままですし、連覇というよりも真のチャンピオンであることを証明したいという意識が強く、その気持ちを忘れずに全身全霊で戦っていきたい」

左から佐藤七海、小木戸琉奈

No.217 小木戸琉奈
(東京城西支部/初段/155cm/53㎏/16歳/2022全日本体重別軽量級優勝)
「前回の無差別全日本は観客席で出場する選手たちに憧れて試合を観ていたのですが、今回は同じ舞台に自分が立てることを凄く嬉しく思っています。順当なら準決勝で佐藤七海選手と対戦しますが、それまでに実績のある選手と戦うことになるので、怖じ気づくことなく今までやってきた稽古の成果を発揮して、いろんな選手を超えて優勝できるように頑張っていきたい。今大会のテーマは若さを活かした戦い方と集中力を切らさないこと。世界大会は凄く憧れていた舞台なので、今回の試合で良い結果を出して多くの人に期待されるような選手になりたいと思っています」

No.223 佐藤七海
(東京城西国分寺支部/弐段/156cm/54㎏/24歳/2020・2021全日本女子優勝)
「全日本3連覇を達成したいという思いと、優勝して来年の世界大会にもう一度挑戦したいという思いで稽古を重ねてきました。今回のテーマは自分の得意なスピードと技術の両方を活かした組手をすること。自分の強味はスピードを活かした組手ですが、前回は一つも技有りや一本を取ることができずに技術面の不足を感じたので特に技術面を磨いきたので、今回は技術面でも高いレベルの試合ができるように頑張りたい。私自身、女子選手の中で若手とは言えないと思っていますが、自分の持ち味はスピードを活かした組手であり、年齢的な部分に囚われ過ぎず自分の良さを活かして、相手が若手選手であろうとベテラン選手であろうと変わらず強い気持ちで自分の組手を貫きたい。トーナメントでは全員に注目していますが、今までと違うのは海外の選手がエントリーしていることで、その意味ではフランスのエルハイモワ・シャイネス選手が出場するので、エルハイモワ選手を意識した稽古にも取り組んでいます。世界大会は3年前も挑戦しましたが、あと一歩のところで目標だった優勝を達成することができず、とても悔しい思いをして、やはりもう一度挑戦したいという気持ちでここまで続けてきたので、今大会でしっかり優勝してもう一度挑戦して今度こそ優勝できるという自信が得られるような結果を残したいと思っています」