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 9月25日(金)、東京都渋谷区の本部直轄代官山道場にて、「空手の社会的地位向上を目指すフルコンタクト空手友好団体化の公式会見」が行われ、極真会館と友好団体となったフルコンタクト空手5団体の代表者が出席し、松井章圭館長、郷田勇三最高顧問、山田雅稔総本部長とともに空手の社会的地位の向上と全日本空手道連盟(全空連)が進める2020年東京オリンピックでの空手の公式種目化を目指すことを表明した。
 今回改めて友好団体となったのは6団体(下記参照)で、以前から極真会館と交流のあった正道会館、国際大山空手道連盟、拳眞塾、葉隠塾、脩己會と、新たに極真・第22回全日本大会優勝者で世界大会でも活躍した増田章氏が主席師範を務めるIBMA極真会館がそこに加わる形となり、今後は空手の社会的地位向上やオリンピック公式種目化に向けて有意義な交流を図っていく。
 会見ではまず山田雅稔師範より「空手の社会的地位向上と2020年東京オリンピックでの空手の公式種目化を目指すことを主旨として4月16日に極真会館は全日本空手道連盟と友好団体の提携を結ぶ記者会見を行いました。また7月には全空連が全国の空手団体にオリンピックに向けて空手界が一致団結して歩んで行こうという内容の手紙を送られました。時を同じくして極真会館からもフルコンタクト空手団体に同じ主旨の手紙を郵送いたしました。それに対して各団体から様々な返答がありましたが、今回お集まりいただいた各団体の方々は新たに友好団体となったというよりも、どちらかと言えば以前から交流のあった団体にお願いしてこの場に出席いただいています」とこれまでの経緯と簡単な説明があった。
 続いて松井館長より「空手の社会的地位向上とオリンピックという最高峰のスポーツイベントの公式種目を目指す活動に賛同するということで全日本空手道連盟との友好団体化が実現したわけですが、それを一つのきっかけにしてフルコンタクト空手界も一致団結していこうということで、また極真会館でいえば20年前の分裂騒動に端を発し“極真”を名乗る団体が乱立し、ある意味対立している今の状況を少しでも改善できるようにという思いから、当事者の一人である私自身が他団体との友好化を表明することによって、その意志を明らかにしていこうという思いもあります」との挨拶があり、今後についても「極真会館はいつでも窓口をオープンに広げています」とフルコンタクト空手界の友好化を推進していくことを明言した。
 最後に郷田最高顧問より「空手界の大同団結は極真会館創始者である大山倍達の悲願でもありました。この場に出席された各団体の代表者の方々に敬意を表すとともに、またこの場に出席されていない各団体の方々にもぜひ空手の社会的地位向上とオリンピックの正式種目化に向けて共に歩んでいければという願いを込めて、私の閉会のあいさつに代えさせていただきたいと思います」との言葉があり、会見は終了した。

<各団体代表者のコメント>

新日本空手道連盟 正道会館
中本直樹 館長代行
「正道会館は極真会館をルーツにする団体であるということはまぎれもない事実だと思います。松井館長と公私にわたってお付き合いをさせていただく中で、我々と志が同じであるということを深く感じていました。その考えに賛同し、本当の意味での空手界の大同団結に微力ながらご協力できればと思います」

国際大山空手道連盟
鈴木正二 日本本部長
「自分が出席したということは、総主である大山茂、最高師範である大山泰彦もこの考えに賛同して、命を受けてのことです。宜しくお願い致します」

IBMA極真会館
増田 章 主席師範
「私の中での友好団体化の判断基準というのは、同じ空手の仲間は仲良くしたほうがいいという思いのみです。私自身は全空連の方々とも仲良くさせていただいていますし、10代の頃は全空連ルールに近いルールで試合に出場したり、交流をさせていただいています。そういう経験の中で私自身の武道空手を稽古する上で、全空連のルールも取り入れています。フルコンタクト空手を標榜する我々のみならず、世界には様々な流派の空手があります。そういった方々と尊重し合い、仲良くなるきっかけになればと思い、今回の友好団体化に賛意を表しました。今後は私も松井館長にならって、全空連の活動を支援し、良い部分を吸収し、空手道の社会的地位向上のために尽力したいと思います」

全日本武道空手道連盟総本部 拳眞塾
大川 宏 塾長
「自分たちも極真会館とともに活動することが望みでもあり、今後も一緒に活動していきたいと思っております。宜しくお願い致します」

日本空手道 葉隠塾
成嶋弘毅 塾長
「大山総裁と私が最初にお会いしたのは、私がまだ子供の頃で以来極真会館には思い入れが強いのですが、私が初めて昇段審査を受けて段を頂戴したのが全日本空手道連盟でした。その全空連の古い先生が言われた“空手に流派はない、空手は一つである”という言葉が今でも印象に残っています。おそらく松井館長もそういうお気持ちで他団体に呼びかけをなさっているのではないかと思います。葉隠塾は一貫不落で松井館長を支持しております」

<全日本空手道連盟 日下修次 事務局長>
「今回はオブザーバー的な立場で参加させていただきました。全空連会長の笹川(堯)がいつも言うのは、ルールは生物ですから、スピード、スリル、スペクタクルを追及していくという方向になればオリンピックの空手ルールも変えていくことができると思います。そのためには空手界がまず団結しなければいけない。ヨーロッパではフルコンも伝統派も団結していますので、本家の日本もオリンピックへ向けて今後団結していければと思います。先般、極真会館の大会を拝見させていただき、我々の中に少ない重量級で良い選手がいるなと思いました。とにかくオールジャパン体制でいかなければ金メダルは獲れません。我々からもフルコンからも良い選手を出し合って、オールジャパン体制で強いオリンピック選手を作っていければと思っています」

<空手道 拳道会からのメッセージ>
今般、極真会館を中心にフルコンタクト空手団体が友好化し、協調して空手道の社会的地位向上を目指すということは誠に素晴らしい取り組みであると思います。
私共、拳道会は主体的に独自の活動をしており、今回は友好団体にはあえて参加致しませんが、極真会館ならびに松井館長の活動に敬意を表すとともに全日本空手道連盟の推進する空手のオリンピック正式種目化を心から支持いたします。
今回、特定の友好団体の一つにはならないものの、武道空手道団体として、極真会館またその他の友好団体の皆様と志を共に、今後も切磋琢磨していきたいと思いますので、宜しくお願い申し上げます。
本日は誠におめでとうございます。
空手道拳道会 会長 石山 圭

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