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本日2012年3月11日、国の根幹を揺るがす未曾有とも言える東日本大震災から丸1年を迎えました。

あらためまして震災でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、ご家族やご友人を亡くされた方々には謹んでお悔やみを申し上げます。そして今懸命に復興へ向けて歩を進めている被災地の方々に、心から激励の言葉を贈りたいと思います。

その日午後2時46分、東北地方の太平洋沖でマグニチュード9.0という国内における観測史上最大規模の地震が起こり、その後発生した津波によって東北から関東にかけての広範囲におよぶ太平洋沿岸が壊滅的な被害を受け、2万人にも及ぶ尊い命が一瞬にして失われました。また、地震や津波の余波で生じた原子力災害が日本の未来に暗い影を落としました。

この震災を受けて日本国内はもとより、世界中の多くの極真会館の仲間たちが、被災された方々を助けるために、心を一つにして手を差しのべてくれました。また、国内からは水、食料、毛布といった生活必需品をかき集め、被災地に届けられました。その後、物資や義援金が次々と総本部に到着し、極真会館では東北地方の支部やそこで暮らす人々を援助するために非営利基金を設立いたしました。昨年、皆様にご協力いただいた義援金は津波により甚大な被害を受けた岩手県山田町をはじめ、日本赤十字社を通じて被災した各地に送られました。しかし、復興にはまだまだ長い時間がかかると思われます。そのためにも、我々は長期的な視野に立って支援の手を緩めることなく継続していく所存でおります。

私は、極真の精神的な教えの中で最も重要なものは”押忍の精神(尊敬・感謝・忍耐)”、または”克己の精神”であると思っています。人生において、各々が夢を実現し、真実を見つける過程の中で、誰もが幾多の苦難を経験することでしょう。むしろ、それは決して避けて通ることができないものであり、私達が本当の意味で極真の精神を実現するためには、それぞれが直面する苦難や困難に対して、”押忍の精神”と”克己の精神”でそれを乗り越え、新たな道を自らの手で切り拓いて成長していくことが大事だと思います。

私は今回の震災で被災された方々が、想像を絶する困難の中にあって素晴らしい勇気と忍耐力をもって懸命に復興へ努める姿を目の当たりにして、心から尊敬の念を抱き、また日本の将来に希望を与える援助をし、苦しみを共有してくれた極真の仲間たちの志に大きな感銘を受けました。

震災から1年という節目を迎え、極真会館として、これまで援助していただいた国内外の多くの会員の皆様に感謝の意を表すとともに、我々が今後も支援を継続していくことをお約束し、復興への一助にならんと決意を新たにするものであります。また会員の皆様方には、あらためて今後もご支援を賜りますことを深くお願い申し上げます。

被災地の一日も早い復興と平和な日常が戻られることを心より祈っております。

押忍
2012年3月11日
国際空手道連盟 極真会館
館長 松井章圭