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 新年、あけましておめでとうございます。

 極真会館会員の皆様、および極真会館の活動をご支持頂いている多くの皆様のご支援によりまして、昨年は「第44回オープントーナメント全日本空手道選手権大会」をはじめ、全ての恒例行事を無事滞りなく終了することができました。この場をお借りして謹んで御礼を申し上げたいと思います。誠にありがとうございました。

 昨年の全日本大会は、第10回世界大会から一年後の、いわば第11回世界大会に向けた仕切り直しの第一歩という意味が込められていました。大会では、決勝戦をスペインのアレハンドロ・ナヴァロ選手とロシアのゴデルジ・カパナーゼ選手が争い、ナヴァロ選手が優勝。日本選手は荒田昇毅選手の3位が最高位でした。
空手母国である日本が第11回大会で王座を奪回するためには、何としてもここで意地と誇りを示さなければならない状況でしたが、44回にわたる全日本大会史上初めて外国人どうしで全日本大会の決勝戦が争われるという、日本にとっては暗雲立ち込める事態となってしまいました。とはいえ、荒田選手を中心とした昨年世界大会以降のいわゆる次世代の選手達や10代から20代前半のユース出身世代の活躍もあり、この雪辱は今年4月に開催される体重別の世界大会「第5回全世界ウェイト制空手道選手権大会」にて果たしてもらいたいと思いますし、日本選手にその可能性は十分にあると期待を寄せております。皆様もどうか、4月の大会を楽しみにして、選手達に会場から熱い声援を送っていただければと思います。

 さて、一昨年3月11日の東日本大震災以来、極真会館では国内すべての大会やイベントを「東日本大震災 義援金チャリティー」として開催し、多くの皆様からご協力いただいた義援金や募金活動で集められたお金を日本赤十字社を通じて被災した各地にお送りいたました。しかしながら、震災から早2年が経とうという現在でも避難所の仮設住宅での生活を余儀なくされている方々や原発事故の影響で故郷へ帰れずにいる方々など、いまだ被災地は困難な状況にあることに変わりありません。被災者の方々の生活が少しでも改善され、被災地に本当の意味での復興の春が訪れることを願い、極真会館では今後も継続して支援活動を行ってまいりたいと思っております。引き続き皆様にご協力頂けます様宜しくお願い致します。

 極真会館は、2011年を『極真会館・命知元年』と定めて、震災のちょうど2ヵ月前にあたる2011年1月11日に、団体活動の目的と指針を公式表明いたしました。これは激動する現代社会において、極真空手を学び稽古することで我々は、何を目指し、何を社会に還元できるのか、未来に向けて我々が今何を為すべきかについて、明確に示したものです。先の大震災が起こり、人々の生活や安全というものが根本から検証されているこのような時期だからこそ、この『命知元年』で示した極真会館の理念や志を、改めて自らに明示し、活動していかなければならないと思います。

 思えばこういった激動の時に極真会館として団体活動の指針を表明したことに、宿命的なものを感じております。我々は、武道団体として社会の健全化の一助になるべく確固たる志と信念を持って活動していかなければなりません。極真会館の理念は「頭は低く、目は高く、口を慎んで心広く、孝を原点として他を益する」というもので、これは師である大山倍達総裁が我々に教示した「親に孝行する者が社会に奉仕し、社会に奉仕する者が国家に忠誠を尽くす」という教えの根幹を成すものです。そして、この精神こそが、国家、人種、宗教、民族、政治、思想等あらゆる差別や偏見、垣根を乗り越えて世界の和合を実現できるという師の教えを、我々は国際交流や世界平和への貢献を主旨とした世界大会をはじめとする日々の活動の場を通じて実践していきたいと考えております。そして先の震災で被害に遭われた方々や被災地の復興・支援という目標を掲げ、長期的な視野にたって社会に有用たる団体活動を行ってまいる所存でおります。

 極真会館は、今後も極真精神の本質を追及し、実践していくとともに、国際的親交を深め、健全な青少年の育成、社会福祉や世界平和への貢献に向けて、より一層、努めたいと思っております。それらの活動の一環として、2013年は、4月に先にも述べました「2013第5回全世界ウェイト制空手道選手権大会」、同時開催で「2013国際親善空手道選手権大会」、6月に「第30回全日本ウェイト制空手道選手権大会」、8月に「2013極真祭」、11月に「第45回全日本空手道選手権大会」といった各行事の開催を予定しています。また、各支部主催による大会やイベントも例年通り開催していく予定ですので、皆様にはぜひとも有意義なものとしてご活用いただき、皆様と一緒に極真会館を盛り上げてまいりたいと思っております。

 今年が、皆様にとって実り多い年でありますようお祈りするとともに、今後も皆様に御賛同いただけるような活動を行っていく所存であります。
2013年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

2013年1月1日
国際空手道連盟 極真会館
館長 松井章圭