昇段レポート


「自分に勝つ」
大垣 穂/初段/本部直轄新潟南道場

まず初めに昇段審査の機会を与えていただいた新潟南道場・上越分道場の伊藤先生にお礼の言葉を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。ご縁があって伊藤先生の道場で稽古させていただき、親身に真剣に教えていただいたことでここまで頑張れました。感謝の気持ちで一杯です。

また新潟各道場の諸先輩方にはこんな私に機会あるごとにお声をかけていただいたり、厳しく指導していただいたり、いつも大変ありがたく思っておりました。この度もこのような機会を設けていただき感謝しております。本当にありがとうございました。

共に厳しい稽古を汗水流しながら頑張ってきた上越分道場の道場生の皆さん、試合や合宿などで一緒になった新潟各道場の皆様方、ありがとうございました。

私が初めて極真の門を叩いたのが20歳の頃でした。当時あまりお金がなかった私は両親からお金を借りて道着を購入しました。精神的にまだまだ未熟で数カ月で稽古に行かなくなってしまい、退会してしまいました。今その頃の道着を着て昇段できたことは、当時の両親への約束を果たせた気持ちもあり感慨深い思いがあります。

今年に入り、昇段審査の許可をいただいてからは正直毎日が緊張の思いでした。本当に自分が昇段できるのか、その資格があるのか。小さい頃、雲の上の存在と思っていた極真の黒帯を本当に自分が巻くことができるのかと思いながら過ごしていました。審査の日が近くなるにつれ、緊張もありましたが、昇段の審査を受けることができるありがたさも手伝い、後悔のないように全てを出して頑張ろうという気持ちに変わっていきました。

審査当日、型の審査においては、技の緩急、力の強弱ができずに終始流れが単調になってしまいました。型の重要さは充分に承知しているつもりでしたので、これからの課題にして頑張りたいと思います。

10人組手では、緊張のあまり息の調節ができず、息を吐ききれずにそれが息切れの原因になったと反省しております。10人組手の相手になっていただいた方たちは、最後の握手で声をかけていただいた方や声なくても力強い握手で頑張れと言っていただいている思いがひしひしと伝わり、背中を押していただいている気がしました。この場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございました。

8年前に空手を始めた頃はひたすら強くなることだけを意識してきましたが、帯の色が上がるごとに黒帯を取りたいという思いが強くなってきました。その思いが私の気持ちをより一層引き締め、仕事の合間にも頑張って稽古に向かわせたのだと思います。試行錯誤の中で頑張ってきて、今こうやって目標にたどり着いたことで見えてきたものは、まわりまわって大切なのは、まず初めに自分に勝つことではないかという思いです。そこで今改めて「押忍」という言葉の意味、尊敬・感謝・忍耐を心の底から噛みしめております。

今は押忍の精神を持ち、新たなスタート地点にいる覚悟です。これからも一歩一歩大切に進みながら、極真空手の精神とともに自分を強く成長させていきたいと思っています。